コンプレックスを克服するために

自分自身を信じる強さ

  • 自分ではわからないことがあります。それは他の人から見てはじめて判明する人としての強さです。逆に、自分にしかわからないこともあります。自分の本当の「意志」、性格などです。

    人は「謙虚」であれば得をします。それは常に自分を成長させるために、人のいう「アドバイス」を真摯に受け止める姿勢が得られるからです。自分の視界では、自分が人との関わりの中でどのように位置しているのかなどということがわかりません。自分の後ろ姿を、自分で見ることはできないのです。人と接しているときの自分、仕事をしている際の自分、その他さまざまな状況において、自分の視界には「自分自身」は映っていないのです。だから「人の意見」、「人の助言」というものを真摯に受け止めることが必要なのです。

    ただ、それでも所詮は「他人」がいうことです。他人がいくら「良い」と言ったとしても、それはその人の「価値観」でしかないのです。その人が見たあなたの能力は、まだくすぶっている「チカラ」があるのだとしたら、性格な評価ではないのです。まだまだ戦える、まだまだ発揮できるチカラを秘めているのだとしたら、まずはそれを信じることが大切かもしれません。どれだけ人が「こうだ」と言ったとしても、自分自身で「いや、まだ全力ではない」と思っているのであれば、まずは持てるチカラのすべてを発揮してみるということが必要かもしれません。

    謙虚でありつつ、自分のチカラを信じるということはなかなか難しいことです。自分自身が持っているチカラを正確に認識しつつ、人の言うことも真摯に受け止めるというこことが必要になります。

    これらのバランスには、実は「答え」はありません。それぞれの人が持っているスタンス次第ですし、それぞれの人が感じているその時の状況にも左右されます。つまり、状況によっては人の言ったことが正しかったり、自分の信じたことが正しかったりするわけです。それはすべて「結果」でしかわからないことではありますが、幸いなことに私たちは学習することができます。

    「このような時は自分を信じたらいいか、それとも人を信じたらいいか」ということをある程度の「経験」で理解することができるのです。自分の能力と、人の評価が食い違っているとき、どちらを信じるのが正しいのか、それはわかりません。どちらを信じて突き進むことが正しいのか、それはわからないのです。だからこそその選択もそれまでの経験がモノをいうわけです。

    完璧な人などいません。完全に何もかもマスターできている人などいないのです。私たちはそれぞれの経験に基づいたそれぞれの選択で、「成功と失敗」を繰り返しているのです。何もかもが成功している人、何もかもが失敗している人、どちらもいません。少しの成功と多くの失敗かもしれません。それでも、私たちは常に何かを追い求める必要があります。それが仕事なのか趣味なのかはわかりません。ただ、何もしない人などはいないのです。

    コンプレックスという感覚自体が、人生において「勿体ない」ということです。自分に自信を持って、邁進したいものです。